自主的な環境で、柔道家としての姿勢を育む|木原圭一さんの柔道の真髄

木原圭一さんインタビュー動画

木原圭一さん

profile

広島県出身。
大阪商業大学の監督に声をかけられ、柔道部に入部。
柔道部で主将をつとめ、全国大会でも活躍。立ち技競技の「第8回シニア世界クラッシュ選手権大会」では日本人初の世界チャンピオンとなる。

木原圭一さん

自主性を重視している柔道部に惹かれ、大阪商業大学に進学

どのような経緯で進路を決めましたか?

柔道をメインに大学進学を考えていたところ、当時の大阪商業大学の監督に声をかけていただいたことが進路を決めた動機になっています。

他の学校からも声をかけていただいたのですが、いろいろな学校の練習に参加し、自分で調べた中では「大阪商業大学が自分に合っている」と思ったので、進学を決めました。

大阪商業大学に進学を決めた理由が他にあれば教えてください。

進学を決めた理由は2つあって、まず1つは私は広島の出身で、大阪に出てきたらカッコいいかなと思ったことです。

もう1つは当時の監督の方針もあるのですが、学生の自主性をすごく重視していた柔道部であったことが理由にあります。
練習メニューも学生で決めたものを監督に相談できるなど、そのような環境で自分を伸ばしていきたいと思ったので、大阪商業大学に進学を決めました。

高校の部活動と比べて、大学スポーツにはどんな違いがありますか?

一番の違いとしては、自主性を持って練習を進めていけるところです。
練習時間に関しても、高校生のときは空いてる時間にずっと練習をしているようなイメージでした。
大学では決められた時間や曜日で練習をしていくので、量よりも質にこだわってやっていくというのが、高校と大学の大きな違いだと思っています。

先輩たちの背中を見て、自主性を学ぶ

自主的に取り組む姿勢は、大学生になると自然と出来上がっていくのですか?

「最初はできませんでしたが、大学の先輩たちが自主的にやっている姿を見ながら、少しずつ先輩たちと同じようにできるようになっていきました。
正直、言われたことをやっているほうが楽だと思うのですが、やはり自分で考えるという過程がすごく大事だと思っています。
社会人になった今でも考えて行動できているのは、大学の柔道部を通して身につけたおかげだと思います。

自主的に動けるようになったことで、仕事で役に立っていると感じる場面はありますか?

どの会社でも共通することだと思うのですが、どれだけ頭を使ってどれだけ考えてきたかで、実際の業務が成功するかどうかにつながってきます。
先輩や上司に相談するときにも自分なりの意見を交えたうえで話せているので、役に立っていることは多いと感じています。

大学時代を振り返って「これを学んでおけばよかった」と思い返すものはありますか?

今の仕事は不動産業なので、宅地建物取引士の資格を大学時代に取得しておけばよかったと思っています。
仕事しながらだと勉強する時間もなかなか取れなかったので、大学でやっていた宅建の資格講座を受講しておけばよかったというのは、すごく感じます。

宅建のほかにも学んでおけばよかった分野があれば、教えてください。

総合経営学部に所属していたので、もっと経営や社会のことを広く深く勉強したほうがよかったとは思います。
1日の業務では、マンションのオーナーさんとやり取りをする機会もあります。その中でやはり税のことや事業承継などの分野でお話をする機会も多いです
こういう分野は学生時代にもっと学んで、理解をより深めておいたほうがよかったと感じています。

仲間と協力しながら治療に専念する。焦らないことの大事さ

大学スポーツで辛かったこと、困難に感じたことはなんですか?

自分だけに多かったわけではないのですが、骨折などのケガをして、練習したいのにできないことは何度かありました。

大学で最後の試合前にも骨折してしまって、大会には間に合ったのですが、直前まで練習ができないときはすごくもどかしい気持ちで過ごしていましたね。

困難を乗り越えるために工夫したことはありましたか?

ケガをしたときに焦っても仕方がないので、焦らず地道に治していくことを意識していました。
同じタイミングでケガをして練習ができないチームメイトもいたので、その中でもゆっくり話し合っていくことで、治療に専念できるように工夫していました。

大学生活を通して褒めてあげたいこと、もしくは後悔していることはありますか?

伸び悩んで、モチベーションが上がらない時期も当然あったのですが、最後までやり切ったことについては自分を褒めてあげたいです。
あと後悔ではありませんが、スポーツをメインに過ごしていたので、一般学生と比べると勉強時間は少なかったかもしれません。
もう少し勉強にも時間を使っていたらと、考えることはありますね。

迷ったら挑戦を選ぶ。そしてすべてに全力で取り組む

就職活動と部活動を両立させるために意識していたことはありますか?

就職活動も部活動も、何事にも全力で取り組むことは意識してました。
就職活動は多くの会社を受けるのではなく、ある程度厳選して対応していました。監督も理解のある方だったので練習を休ませてもらうこともありました。
練習や大会のせいで就職活動を進められなかったことはないので、4年生は皆すごく助かっていました。

もし自分が高校生に戻ったら、今と同じ進路や部活を選びますか?

正直すごく悩むのですが、また同じ選択をすると思います。
先ほども申し上げたように、勉強にももう少し時間を使っていればと考えることはよくあるので、勉強や資格取得にもっと時間を使いたい気持ちもあります。
ただ、大学4年間で経験できたことに後悔はないですし、すごく楽しい時間も過ごせたので、また同じ選択をすると思います。

大学に行くこと、大学で部活動をすることにはどんな意義がありますか?

大学は高校のようにクラスがないので、部活動でなくてもいいのですが、1つのコミュニティに所属することは大事だと思っています。
そこで人間関係や人間力を養っていけることに、大きな意義があるのではないかと思います。
私の場合は、最後まで諦めずに挑戦する力を部活動を通して身につけることができたと思っています。

大阪商業大学には「やるかやらんか迷ったらやる。挑戦しなさい」という学長の言葉があるのですが、意識している部分はありましたか?

私もこの言葉はすごく好きで、オープンキャンパスのときにも学生スタッフさんのTシャツの後ろに書いてあったことを今でも覚えています。
今回のインタビューで「やるかやらんか迷ったらやる」という言葉を私自身も無意識に言っていたかもしれません。私の中でもすごくいい言葉だなと思っています。

これから大学へ進む高校生へ

大学進学や進路のことでいろいろ悩むことがあると思うのですが、とことん悩むことはいいことだと思います。
しっかりと悩んでしっかりと考えて、自分がやりたいと思うことに挑戦してみてください。
諦めずに最後まで挑戦していけば、それが失敗に終わったとしても挑戦したことはすごく自信にもなりますし、今後の自分の力に絶対なるので、挑戦することを意識して頑張ってください。

 

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